毎年開催される、生出神社の八朔祭(9月1日)では「屋台」が見どころの、壮大な祭礼行列が行われます。行進中、町の住民は、これらの豪華に装飾された屋台を担いで町中を練り歩き、みこしに乗った人々は音楽を演奏したり、踊ったりします。
この屋台は新町が所有しています。元々は、1812年に作られました。正面の竜の装飾が付いた、弓型の入母屋造りの切妻が特徴で、屋根の上のお飾りは飛ぶ竜を表しています。主な幕は「鹿島踊り」という題で、鹿島明神の使者と言われる3人の古老が、縁起の良い舞を踊る姿が描かれています。この幕の下絵は、浮世絵画家、葛飾北斎 (1760~1849)の筆によるとされています。
新町屋台は、1920年代後半まで八朔祭で毎年使用されていましたが、解体し、保存されました。1996年、都留市民の要請により、高山祭屋台保存技術協会が再建、復元しました。それ以降、このみこしは毎年恒例の八朔祭の見どころとなっています。
< この解説文は観光庁の地域観光資源の多言語解説整備支援事業で作成しました>