仲町が所有する屋台は、最初は1816年に作られましたが、その主な飾幕は18世紀半ばにさかのぼります。屋根は、弓型の入母屋造りの切妻が特徴で、屋根の上には、竜と不死鳥の装飾が施されています。
仲町屋台の飾幕は、狩野派の侍画家、鳥文斎藤原栄之(1756~1829)による絵が特徴です。「桜に駒」(英語では「春の馬」と表現)という題の絵は、満開の桜の木につながれた馬を表しています。自由になろうと、馬がもがくことで、桜の花が辺り一面に散るという、一瞬の美しい光景、はかなさの縮図です。この絵の600枚以上の桜の花びらは、金糸で刺しゅうされています。
2001年、都留市の要請で仲町屋台の復元が始まり、高山祭屋台保存技術協会や地元の職人によって実施されました。この屋台の復元は、2003年に完了しました。
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